帝国大学付属学園の講義室で、新任教員・佐伯明は初めての授業を開始した。

彼は現世で消えた元教師で、ある日突然異世界に転生していた。

その世界では、魔術と科学が融合した教育制度が導入されており、学生たちは「魔法演習」や「実験的呪文

解析」に励んでいた。

彼のクラスには、幼なじみの美咲がいた。

かつては同じ帝国大学に通っていたが、彼女の父は軍国主義者であり、彼女を「無能」として退学処分にし

た。

しかし、佐伯の出現により、彼女は再び学園に足を踏み入れることになった。

師弟関係を築く中、佐伯は美咲の才能を認めた。

彼女は普通の生徒とは違う——彼女は「時間の裂け目」を感知する能力を持っていた。

それは、異世界のシステムが変更された結果だった。

かつての世界では、時間を操る者は禁じられていたが、現代のこの世界では、時間操作は許容され、むしろ

学問の一環として研究されていた。

卒業式の前日、美咲は佐伯のもとを訪ねた。彼女の手には、彼がかつて使っていた古いペンがある。

それは、彼が現世で最後に書いた「卒業祝辞」を記した物だった。

「先生、私、本当に…」

美咲は言葉を失い、涙を流す。佐伯は彼女の肩に手を置き、静かに語った。

「君はもう、誰にも縛られない。自由だよ。」

この一言で、美咲は心の迷宮から抜け出し、未来への扉を開いた。

卒業式当日、佐伯は壇上に立ち、全員に向かってこう言った。

「皆さんの未来は、まだ始まったばかり。でも、今日は終わりです。」

そして、彼は美咲を見つめ、微笑みかけた。

その瞬間、空が赤く染まり、時間が止まった。

それは、異世界のシステムが新たな時代へと移行するための儀礼だった。

佐伯は、美咲と共に新しい未来へと歩き出す。

胸キュンの瞬間が、彼らの人生を切り取った。