帝国大学附属女子学院の最下位に名を連ねた悪役令嬢・紅葉は、家族の裏切りによって家を追われ、自宅の

古書庫で死んだ。

だが、そこから目が覚めたのは異世界の廃墟都市「ノクターン」だった。

街の空には二つの月が浮かび、人々の影は常に歪んでいた。

彼女は、かつてこの地で冒険者として名を馳せたという「幽鬼の師匠・夜叉」との契約書を手にしていた。

文字は読めなかったが、契約の印を押したその瞬間、体中に刺さった銀針が光り始めた。

夜叉の居城である「腐れ塔」へ向かう旅路で、紅葉は師弟関係を築くことになる。

だが、夜叉の教え方は異常だった。彼の言葉は断片的で、行動は予測不能。

ある日、彼は突然紅葉に剣を向け、「君と決闘する。これで師弟関係は終わる」と告げた。

決闘場は廃れた神社の境内だった。地面は血で赤く染まっており、石像の目は空洞だった。

夜叉の剣は実在せず、彼自身がその刃となった。

紅葉は銀針を剣に変えて応戦したが、彼女の動きは常に遅れていた。

決闘終盤、紅葉は夜叉の真意に気づいた。

師匠が求めるのは、彼女の魂を「師弟の契約」で封じることだった。

だが、紅葉は自らの意志で決闘を引き分け、銀針を突き立てた。

夜叉はその瞬間に崩れ去り、彼女の体からは不気味な影が消えた。

彼女は再び現世に戻ったが、今度は自分の力で生きる道を選んだ。

(注:硬質ルールとして、銀針は一度使用すると無効化される。

また、師弟関係は契約書によってのみ成立する。)