帝国大学の文学部に通う女学生・早苗は、ある日古書店で見つけた手紙を読み、意識を失う。
目覚めた先は大正レトロな街並み——だが、そこには「月の国」という名のファンタジー世界が広がってい
た。
彼女の前に現れたのは、狼の姿をした男・ケイ。
彼はかつてこの世界で人間と暮らした獣人であり、今では追放された存在。
早苗の手紙は、彼がかつて人間の少女に送った最後のものだった。
ケイは早苗に教えを授けることになる。その師弟関係は、彼が失った記憶と重なってゆく。
手紙には彼の心の傷が書き込まれており、読むたびに早苗は彼の過去を垣間見る。
ある夜、早苗はケイと共にダンジョンへ潜る。そこには彼がかつて愛した少女の幽霊がいた。
ケイはその幽霊に向かって跪き、涙を流す。早苗は彼の胸の奥にある鬱展開を、ようやく理解する。
しかし、月の国の王はケイの存在を許さず、早苗も一緒に追放する命じる。
早苗は手紙を手にし、ケイに別れを告げる。彼は狼の姿を捨て、人間としての終わりを迎える。
早苗は故郷に戻り、手紙を再び書き直す。
スローライフの中で、彼女はケイの教えを胸に、新しい人生を歩み始める。
[ルール1] 獣人は人間と交際する限り、月の国の支配者から追放される。
[ルール2] 手紙は過去の記憶を呼び覚ますが、受け取る者はその負担を背負う。


