帝国大学附属高等女学校に通う令嬢・千夏は、ある日突然異世界へ転生。

その世界では「夢喰いダンジョン」と呼ばれる場所が存在し、そこに入ると現実の記憶を奪われるという。

千夏は、かつてこの世界で「悪役令嬢」として追放された過去を持つ。

だが、今度は自らの意思で再びそのダンジョンを目指す。理由は単純——自分の記憶を取り戻すためだ。

大正時代の街並みと昭和初期の技術が混在するこの世界では、スローライフを謳う人々が多数派。

しかし、千夏が歩く道はそうした日常とは無縁だった。

彼女は、ダンジョン内での「夢喰い」現象が、実はこの世界の歴史を歪めた要因であることを知る。

帝国大学の教授が発見した古文書によれば、この世界はかつて「夢の国」として知られていた。

人々の願いが形となり、物理的な空間として現れたのがダンジョンだった。

だが、軍国主義の台頭とともに、夢の力は抑圧され、現在の世界へと変容した。

千夏は、ダンジョンの最奥で自身の記憶を封印した「真の自分」に出会う。

それは、大正ロマンを体現する少女だった。

二人は、昭和レトロな技術で作られた機械を駆使し、夢の国の秩序を取り戻す旅に出る。

この世界のルールは厳しく——夢喰いに飲み込まれた者は二度と現世に戻らない。

だが、千夏は既に覚悟を決めている。

最終的に、彼女は夢喰いダンジョンを攻略し、現世への扉を開く。

ただし、その代償として、彼女の記憶は一部失われる。それでも、千夏は満足げに笑った。

爽快感に満ちた終わり。新天地へ向かう彼女の足音は、未来を切り開く鼓動だった。