帝国大学の図書館で目を覚ました男は、記憶がないことに気づく。

頭に浮かぶのは「ギルドマスター」という言葉だけ。

周囲の人物は彼を「ハイカラさん」と呼び、時代は昭和戦前と称される。

しかし街並みには未来都市の構造が組み込まれ、人々は機械式腕時計を駆使して生活している。

彼の身に着けた指輪に刻まれた紋章は、ある組織の印。

その組織は「時空ギルド」と呼ばれ、歴史の流れを操作する力を有する。

男は自分の存在が「選ばれし者」であることを悟るが、同時に政略結婚の相手として名前が挙げられている

ことも知る。

関東大震災後の復興都市で、彼は一軒の洋装店を経営する女性と出会う。

彼女はかつてギルドの一員だったが、ある事件で記憶を失い、現在は平凡な生活を送っていた。

二人は互いの記憶の断片を共有し、過去の出来事を探る。

しかし、ギルド内部では彼の存在を抹消しようとする勢力が動き始めている。

男が記憶を取り戻す過程で、自分が過去に「時空の改変」を試みたこと、その結果として多くの命が失われ

たことを知る。

そして、今度の政略結婚は、再び同じ過ちを繰り返すための罠だと判明する。

最終的に、男はギルドの中枢に侵入し、過去の記憶を抹消する装置を破壊する。

その瞬間、彼の身体は時空の波に飲み込まれ、すべての記憶が消え去る。

しかし、彼の行動によって、一つの歴史の流れが変わったことが確認される。

この出来事は、ギルドの内部で大きな議論を巻き起こすが、男の存在は完全に消え去った。

誰も彼の正体を知らないまま、新たな時代が始まる。